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今村先生と語る その2

今村先生と語る その① - 訪問マッサージ こころ三田治療院
続き

鍼灸の世界というのは、本当に奥が深い。
日々変わる生体の現象を観察し、どのように鍼が作用したかを発見し、莫大なデータを積み重ねてきた先人達の知恵によって確立された伝統医学である。先人の経験からいかに学ぶか…これはどの分野でも共通でしょう。
「学ぶ」の語源は、「まねぶ」だと言われているようです。
先人の動きを観察し、徹底的に真似をすることで、言葉では表現しづらいものを会得していくのが、効率良く学ぶ上で必要になるのだろう。

今村先生は、こんなことを話された。
鍼灸はね、師匠の元で学ばないと上手くなれないよ。自己流でできるようなものじゃない。
昔は弟子入りして学ぶのが当たり前だったんだけど、時代が変わったからね…。」

なるほど。いくら本を読んで追試してみても、肝心なところは実際の手技を見て、どんなことに意識して鍼を打つのかを教えてもらわないと分からないんだ。

「ぼくは中国の鍼灸学校の教師をたくさん見てきたけど、日本の鍼灸学校の先生に、ちゃんと効かせられる鍼が打てる先生なんて、少ないと思うよ。まともな鍼灸師が育つわけないんだよ。」

ところで、日本の鍼灸師は、やたらと難行(なんぎょう)の69難を重要視する。これも良くないとか。
今村先生は曰く、「難行には欠陥がある」そうだ。
黄帝内経(こうていだいけい)の記述と異なる点がちょいちょいあったり、そもそも作られた背景も曖昧で信用性に欠けるらしい。
こういうことも知っておかないと、学習する上で偏った見方をしてしまう可能性がある。

「山を登る時に、ルートがわかるように赤いテープが木に巻いてあるでしょ?
あれがないとどうなるか。たちまち迷子になっちゃうよね。
師匠がいるってことは、案内人がいるってこと。」

鍼灸のような伝統的な技術というのは、やっぱり師匠の存在が不可欠なんだなあ〜と、改めてそう思った。